『湧』<blog magazine> nishitakesi

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【湧】人間の自然能力No9

「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放された体と、直に向き合うことの体験をご紹介していきます。

〈出席者〉竹居昌子 永沢哲 今村有策 家村佳代子 増田正雄本誌f:id:jiyusha:20190803231758j:plain

竹居  そんなことないですよ。そんな物質的なつながりではありません。それは識別の世界です。だめですよ。責任逃れはできません。(笑)
 私の知っている男性で、最初の子どもがお腹に居る時には毎日帰って来て話しかけていたのが、二番目の子どもの時には気が抜けて余りしなかったら、生まれてから、本当に申し訳ないと思っていると言っています。例えば、お酒飲んでて于を当てると拒否反応が出てくるんですよ。それではっとして酔いか醒めて、それで初めて話しかける。毎日やっていればお酒も飲みますよね、そういう経験もあって知ってゆくわけです。自分の体を通して産まれ出てきたものでなくても、そういうことで、生まれる前から父親とつながっているのです。

今村  第一子の時は、毎日手を当てて話していたのです。生まれてすぐに僕がおむつを替える役をちょっとだけしたのですが、完全に生まれてすぐに泣き分けをしていまして、妻がおむつを替えにいつても、「違う、パパだ」と言って泣くのです。それでこれはきっと僕を呼んでいるんだと行くと、安心して、おむつを開けるとそこでおしっこするんです。

 よく、おむつが濡れているから気持ち惡くて泣く、と言いますよね。でも子どもは、おしっこをする前に、「出るよ」と教えるようです。僕はほとんどかなりの確率で、子どものオチンチンを押さえておしっこをさせていました。

竹居  ですから、ほとんどおむつは要らないはずなんです。

増田  お母さんが、赤ちゃんの要求を自分がおしっこをしたいように感じて、トイレに連れていくという。赤ちゃんと同体になると言いますね。

永沢  アフリカなどではおむつは使わないみたいですよね。

今村  布に入れていますからね。その布を濡らしてしまうのは、最大の恥なんだそうですよ。

竹居  すばらしいですね。それだけ気が集まっていれば、子どもにはものすごい能力が、生まれてくる前に備わりますよね。

増田  いのちといのちは同時なんですね。

竹居  そうなんです。おむつなんて、大人の都合ですからね。もっとも大事なこれ汚されては困るという布の上に寝かせておけばよいのです。そうすると少しは気を使うでしょう。ですから、日常の生活で、ちょっと雑に扱うと欠けたり何万円もするようなお茶碗とか、すばらしい名器を毎日使っていれば、少しは人間が変わってくるかもしれません。そういうことをしなければ駄目というのでは情けないですれど、たまにそういう刺激を与えるのもいいです。

 元々もっている本能というか、生命の能力の全部がお互いに助け合いながら、それをすることによって、また何かが起こるということ。ですから今、家村さんはすばらしい時にあるわけです。

(1997年11,12月号「湧」再掲)

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