『湧』<blog magazine> nishitakesi

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【湧】創造的贈り物

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 メアリーはクリスマスが近づいたので、友だちのスージーに何を贈ろうかと悩んでいた。だってスージーは欲しいものは何でも持っているんだから。そこでメアリーはアフリカの難民にスージーの名前で豚を一頭送ることを思いついた。このアイディアはたちまちブームになってスージーの豚をはじめさまざまな寄付がアフリカに送られた。
 また最近、ワシントン市街の一角に黒い大理石の長い壁ができた。これはベトナムの悲劇を再び繰り返さないようにという、一人の日米混血女性の願いから発したアイディアである。この壁はベトナム・メモリアルと名づけられた。
 南米のエクアドルは、アメリカから永久に返せないほどの大負債をしていた。この負債を、ある自然保護団体が大がかりな募金集めをして返済した。その見返りにエクアドル政府は、一定地域の自然保護ゾーンを作ることを約束した。
 これらは、つい数日前に、ロサンゼルスのミセスM・ファーガソンのリビングで聞いた話である。
 彼女が八年前に著した『アクエリアン革命』は、アメリカをはじめ全世界で起こりつつある新しい潮流を紹介し、ミリオンセラーとなった。そして彼女は今、新著『ニュー・コモンセンス』を脱稿しようとしている。この本は、我々は現代文明という急行列車に乗って、断崖に向かって突っ走っているのだと自覚している人々に、新しいアイディアの道を拓く意欲を与えるだろう。 (MM)

(月刊「湧」1988年12月号再掲)