『湧』<blog magazine> nishitakesi

読み物、情報を発信するWebマガジン

【ポエタロ:覚和歌子】「風」ショートショート・エッセイ

毎夏米国バーモント州ミドルベリー大学で授業を持たせてもらって3年になる。 今年は寄宿棟と教室棟と食堂の位置関係が変わって、日本とはスケールの違うだだっ広い大学の敷地内を徒歩でせっせと移動した。 時差ボケで早く目が覚めてしまって朝食を摂りに歩く…

【湧】人間の自然能力No7

竹居 結局文化というものは、人聞かやりやすいようにとか楽なようにといつもそういう方向で発達しているわけですよね。それが生命という視点から考えると、かなりマイナスになっているのです。今村 そうですね。先ほど最も住みにくい家ということを言われま…

【湧】人間の自然能力_No6

社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになり、自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ない。 「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放さ…

【紅露工房便り】2羽のニワトリ ~西表島より~

こんにちは。 こちらは夏らしい天気が続いています。日差しは強いですが、一歩緑の中に入ると日陰は涼しく、風が気持ちが良いです。 25、26日は、稲の収穫が終わり豊作を神に感謝する豊年祭(プリヨイ、2日目アサヨイ)が執り行われます。(この記事を…

【ポエタロ:覚和歌子】「さなぎ」ショートショート・エッセイ

ポエタロが売れ出して、いろいろなリーディングレポが届くようになった。 「さなぎ」は、将来に具体的な夢を描いている(特に若い)人たちがよく引き当てるようだ。 <まだまだだよ、もうちょっと熟成しよう>と言われたら、 若い頃の私なら自分が否定されたよう…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No11_風の話をしよう。風のように速い緑ターラの話をしよう。

願えば、風は吹く。窓を開ければ風は吹きこむ。願うということは、心の窓を開けるということです。自分ばかりに意識が向かっていると、窓を開けるということも忘れてしまい心に新鮮な空気が流れてきません。そういう状態が続くと酸欠です。ときとしてぎりぎ…

【湧】女人国

学生の街頭デモや路上集会が盛んになり、無気味な胎動を始めた北京で、写真家の王琦さんから珍しい少数民族の話を聞いた。 中国の雲南省と四川省の山深い省境に沪沽湖という湖がある。歩いて一周するとまる二日かかるという。風光明媚なこの地には湖を囲むよ…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_17

シュリー・オーロビンドのアシュラムに足を踏み入れると、沈黙が私を包みます。中庭の中心にはシュリー・オーロビンドとマザーの墓があり、大きな長方形の石の上には花びらで美しい模様が描かれています。墓に近づくほどに、沈黙の膜は厚さを増します。私は…

【湧】人間の自然能力_No6

社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになり、自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ない。 「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放さ…

【湧】人間の自然能力_No5

社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになり、自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ない。 「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放さ…

【紅露工房便り】藍の生葉染 ~西表島より~

こんにちは。 今年初の台風接近となり今日は半日営業の紅露工房です。 先日、工房で育てているインド藍で生葉染をしました。 刈り取った葉をそのまま水に浸し、半日ほど置いたものに布を入れ、空気に晒すことで発色します。 建て染(藍を泥藍や蒅にしたもの…

【湧】薫風にのって

江の島の海を色とりどりのウィンドサーフィンが埋めはじめた。本格的にはやりはじめてから十年そこそこである。今では中国の天津の河でも、ペルーのパラカス海岸でもやっている。 かなり以前の話であるが、沖縄の珊瑚の海で波をきってみごとなセーリングをし…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No10_慈悲を出発点とする想像力

速報です!7/28梅野泉のブログ読者ご優待のお知らせ。 チベット仏教高僧に聞く(イベント詳細) 7/28チベット高僧、自作詩から「日本」を語る会が西荻窪のほびっと村で開かれます。日本在住のチベット仏教高僧二チャン・リンポチェ師と梅野泉とのお話会です…

【ポエタロ:覚和歌子】「渦」ショートショート・エッセイ

帯を解かれながら「あーれー」と叫んでくるくる回るギャグを誰でも一度はやったことがあるはずだ。 あ、言い過ぎか。 誰でもはやらないね。 わたし結構好きです。 イスラム教は「回教」とも呼ばれて、一説にはスーフィーのくるくる回旋する舞踊が語源だとも…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_16

南インドの都市チェンナイから約5時間バスに乗れば、かつてフランス領だった海辺の街ポンディシェリーに着きます。大部分がイギリス領だったインドでは珍しく、ポルトガル領だったゴアと共に、ポンディシェリーはその欧風な街並みで知られています。ベンガ…

【湧】人間の自然能力_No4

社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになり、自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ない。 「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放さ…

【湧】人間の自然能力_No3

”自分”なるものがいかに社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになっているかということ、そしてそこから自由になった本来の自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ないのではないかということでした。 「湧」…

【紅露工房便り】糸、巻巻 ~西表島より~

こんにちは。 こちらでは、今週頭頃からちらほらと蝉の声が聞こえ始めました。同じ気温でも鳴き声が加わることで、うだるような暑さが一層増すように感じます。 工房では新しい作品の準備が始まっています。 整経(織る布の経糸を準備する作業)のさらに前の…

【湧】生命力

一本のトマトの苗に、果実を二万個も実らせたという水気耕栽培の実験農場を見学した。ここを主宰する野澤重雄氏に直接お話をうかがうことができた。 まず土は、多種類にわたる病原菌など、植物の成長にマイナスになる要素を持っているのでいっさい使わない。…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No9_覚醒の心、煩悩の心。そのありように触れてみよう。ガチガチ?ふわふわ?冷たい?温かい?

心を語るとき、私たちは心を漠然としたものとしてしか捉えていません。自分の心というものについて、「ハッキリとした認識」を持たないまま生きています。ところが、五大元素の考え方を理解すると、心のありようというものがよく見えるようになるのです。見…

【ポエタロ:覚和歌子】「花」ショートショート・エッセイ 

「花を嫌う人はいない」と思っている人は多いが、ほとんどの男の人はそれほど花を好きじゃない。 どうでもいいと思っている、たぶん。 花はともかく、自分が好きなものを他人も絶対好きだと疑わない人はたくさんいて、その思い込みの凄まじさに驚くことがよ…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_15

ヒンズー教における修行文化の6つの特徴をまとめようと書き始めましたが、十分に説明するには、各特徴の説明だけでブログ一回分以上の長さになると気が付きました。一般的な意味合いの「宗教」とは異なるダイナミクスがヒンズー教にはあるため、背景の補足…

【湧】人間の自然能力_No2

”自分”なるものがいかに社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになっているかということ、そしてそこから自由になった本来の自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ないのではないかということでした。 「湧」…

【湧】人間の自然能力_No1

この一年、”自分発”をテーマに、食、身体、環境、教育などの問題を考えてきました。そこで常に立ち返らなければならなかっだのは、その”自分”なるものがいかに社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになっているかということ、そしてそこから…

【紅露工房便り】夏本番 ~西表島より~

こんにちは。 先週、長引いていた梅雨がやっと正式に明けました。 こちらは、夜に咲き日の出と共に散るサガリバナの季節ですが、工房にある木の花の蕾はまだ開花前です。 少し前、工房の近くの道端で同じサガリバナ科の絶滅危惧種、ゴバンノアシの花が咲いて…

【湧】春の畑

春一番が吹いていろ。私はこの風が吹くと、古い友人の瀬戸さんの畑に行きたくなる。 瀬戸さんの畑は箱根外輪山の東山麓にあって、二反歩余りの緩急斜面では一面のラジノクローバーの緑のキャンパスに、菜の花、すみれ、たんぽぽ、ほとけのざ、だいこんの花、…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】番外編_チベット古来の智慧「ボン教」に 学ぶいのちの輝き

自然はインスピレーションの宝庫。不可視の世界の入り囗として、私たちの前に立ちあらわれています、生命の神秘と、存在するものすべての秘密を静かに開示するかのように。宇宙も。この身体も、存在するものすべては「地・水・火・風・空の五大元素のあらわ…

【ポエタロ:覚和歌子】「幽霊」ショートショート・エッセイ 

このあいだ女子会の途中に出てきた友人の亡父は、(もちろん私には見えないんだけど)見えないなりにイメージ伝達力がすぐれていて感心しました。 ”感度”のいい(そして生前の彼を知らない)別の友人に「豆絞りのてぬぐい」を思い浮かばさせて「ユキコの父です」…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_14

去年の今頃にインドを訪れてから早一年。この間もヨーロッパに行ったり短期間で日本に戻ったりしていましたが、大部分はインドに滞在していた1年間でした。この期間、私はヒンズー教の修行をしているという体裁になっています。そもそも、元キリスト教徒の…

【チベット:永沢哲】No6_自然なプロセスに内在する智慧 ~コミュニケーションのプロセス~

ミンデルの仕事でもう一つ僕が関心を持っているのは、組織とかコミュニケーションといった社会的な人間関係のプロセスを扱ったテーマです。普通、人間の集団があると、支配している人と支配されている人がいる、またはメーンストリームになっている人と周縁…