地湧社『湧』<blog magazine>

地湧社の読み物、情報を発信するWebマガジン

【湧】人間の自然能力No16

今村 以前竹居先生にワークショップに来ていただいたのは、丹沢の農家を改装した寮なのですが、本来なら泊まるのはだいたい50人位が適正規模なんです。そこに、その時は百人来ました。百人いたら、受け入れ側は。これは大パニックになるに違いないと思った…

【湧】人間の自然能力No15

今村 その音で体の開く部分、あるいは体の開き方が違うという視点から見た時、先程のアイウエオとつながる体という話でもありましたけど、それを知った時初めて、僕は五重の塔の意味、どうしてあの姿をしているのかということがわかったような気がしました。…

【紅露工房便り】夏休み ~西表島(いりおもてじま)より~

こんにちは。 夏休み只中、こども向けのワークショップが数回開催されました。 ヒルギ(マングローブ)や藍で絞り染めをします。 悩みながらやる子、勢いよく仕上げる子、時間をかけてこだわる子、、皆それぞれに自由な発想で作品作りに取り組んでいました。…

【湧】スプーン一杯の砂糖

季節の移り変わりは速い。ついこの間まで暑いと思っていたのに、朝晩寒いと感じるようになった。もう少し楽しみたいと思っていた金木犀の香りもいつの間にか消えてしまっている。 あの騒動をもたらした黒蟻達は冬籠りの準備が整ったのか、もう一匹も姿を現さ…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No15_男も女もない。本源のエネルギーとして表現されたがっているものがある。エロス

チベット仏教でもそれ以前からチベットに根づいていたボン教でも、その懐に深く入っていけばいくほど、そこに息づいている女性性のいのちまるごと躍動するような強いエネルギーと湧きあふれ出る慈悲と智慧を感じないわけにはいかない。そのよい例が、ターラ…

【ポエタロ:覚和歌子】「女」ショートショート・エッセイ

男尊女卑がまかり通って、世の中は、自然環境も世界平和も福祉も教育も経済ですらこんな体たらくである。 21世紀は、精神と芸術と女性の時代という。 女は感情的だが、戦争をしようとはつゆ考えない。 (ついでに言うとほとんどのアーティストも戦争したがら…

【湧】人間の自然能力No14

竹居 野口先生の言葉で言うと、感受性と感覚とは別。感覚は肉感的なものであ、感受性は生命的なものであり、気の世界のものである。自分の感覚で動かないで、自分の感受性で勣いていく、ということですね。 感受性が高まるというのはどういうことかと申しま…

【湧】人間の自然能力No13

永沢 今の左右型にしても、野口先生の本を読んでいるだけだと、下手すると分類している感じに読めてしまいます。体癖を受容したうえで、それに支配されるのではないようなことができるようになることなんだろうと思うのですけれど、なかなかそういうふうには…

【紅露工房便り】藍、台風、お盆 ~西表島より~

こんにちは。 西表の祖納、干立集落では旧暦の7月13日から15日にかけて、旧盆行事が行われました。陽が沈み暗くなった頃にあの世から来た精霊と言われるアンガマの一行が現れ、仏壇のある家に招かれ踊りを演じ先祖供養をします。アンガマの一行は3晩と…

【湧】リトアニア

先頃、熱気球の仲間に招待されてソ連邦のリトアニアに行き、首都ビリニウスの空を数日間飛行した。参加者はヨーロッパ、アメリカから十三ケ国・三十機で百名のクルーであった。この国の民族独立運動が、ペレストロイカで一気に盛り上がったところで、外国人…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No14_美しい人の死の記憶が、生を突き動かすとき。どうしても、ヴァジュラヨギーニになりたい、と彼女は言った。

お盆のせいか、こんなことを思い出しました。 人は他者の死に遭遇したとき、実に不思議な感覚を覚えます。 私が初めて人の死体を見たのは、確か中学3年の時でした。 死体という言い方は好まれないかもしれませんが、その時、私の目に映ったのは紛れもない一…

【ポエタロ:覚和歌子】「穴」ショートショート・エッセイ

山でひとりで仕事をしていると、夕方5時になるのが待ちきれないのである。 缶ビールである。 ぷしゅ、なのである。 東京にいると欲しくならないのだが、恐るべし、山のチカラ。 じゃなくて、車がなく免許もなく引きこもりになるしかないから、楽しみが限定さ…

【湧】人間の自然能力No12

永沢 それは、どういうことですか。竹居 音楽の世界でいうところの半音、正音です。宇宙には波がありますか。それは音に表すことができます。その波の中に半音の波と正音の波があるわけです。そして、発声する音の波と体の場所が、つながっているんですね。…

【湧】人間の自然能力No11

竹居 例えば、「あの窓閉めておいてね」と言って出掛けるとします。帰ってみたら窓が閉まっていなくて怒るという時、相手が「うん、閉める」と言う、こちらの言うことをきちんと受け取ったという感じを確認していなければ、そんなこと言わなかった、聞かなか…

【湧】人間の自然能力No10

家村 この間。竹居先生のワークショップで、何かが来た時に抵抗するのではなく迎え入れるということを話されてましたよね。今のように子どもという別の生き物が体の中にいるという状態。それ自体がものすごく、迎え入れることをしていると感じます。そのこと…

【ポエタロ:覚和歌子】「贈り物」ショートショート・エッセイ

31歳、厄年であった。 失恋して同時に仕事がまったく来なくなった。 鬱っぽくなって、死ぬのだけは違う、と思いながらキツイ10ヶ月を過ごした。 その10ヶ月のうちに、これから死ぬまで何一ついいことがなくても大丈夫だ、という生きる自信のようなものを得た…

【湧】情けは人の為ならず

「情けは人の為ならず」ということわざがある。今までこれは「人のために情けをかけるのはその人のためばかりでなく、やがて自分によい報いがあるものだ」という意味だと思っていた。ところが最近、ことに若い人は「情けをかけると相手のためにならないから…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No13_毒を美しさに、毒を薬に、という変容の驚くべきパワー。タントラ。

五大元素の感覚を取り込んで生きていると、とてつもない自由を感じるのです。そして、チベット仏教の師たちが醸し出している軽妙洒脱な雰囲気というものが、ますます近しいものとしてまるで山や谷、雲や空のように、目のまえに展開する大自然の絵巻物のよう…

【ポエタロ:覚和歌子】「神殿」ショートショート・エッセイ

神社と言えば佳き場所と思い込んでいた時期があった。 願い事を持って人が集まりがちな空間は、執着の思念でケガれている場合もあるのだということが分かったのは、都内のある神社でどろっとした気配を感じてからだ。 またあるいは、なんでもない観光地(ロー…

【湧】人間の自然能力No9

「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放された体と、直に向き合うことの体験をご紹介していきます。 〈出席者〉竹居昌子 永沢哲 今村有策 家村佳代子 増田正雄本誌 竹居 そんなことない…

【湧】人間の自然能力No8

「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放された体と、直に向き合うことの体験をご紹介していきます。 〈出席者〉竹居昌子 永沢哲 今村有策 家村佳代子 増田正雄本誌 永沢 今のお話との関…

【紅露工房便り】最近の工房 ~西表島より~

こんにちは。 グアバの季節になりました。工房中に甘い匂いが満ちています。 庭になっている実が次々と膨らんでいて、大きいものではりんごくらいの大きさになます。 中はピンクのイメージがありますが白色のものもあり、そのまま食べたりサラダにしていただ…

【湧】禁煙列車

この六月十五日から東海道本線の全線全車両が禁煙車となった。たばこ嫌いな私は、これまで禁煙車両が増えるたびに幸せの空間が広がったと喜んでいた。実は私は幼少の時、気管支炎を患ったことがあり、そのためか平生はなんでもないのに、油断してたばこの充…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No12_たった一日でも、世界を清らかな顕われとみて生きてみる。今日という一日。

前回のブログでご案内させていただいた「チベット高僧 自作詩より日本を語る」はリンポチェが座につかれたとたんに清浄なる空気が漂い、明け方に咲く蓮の花がそこに咲いたかのよう。私の返礼の詩にお応えくださり、チベットの聖なる歌をうたわれたときは、と…

【ポエタロ:覚和歌子】「風」ショートショート・エッセイ

毎夏米国バーモント州ミドルベリー大学で授業を持たせてもらって3年になる。 今年は寄宿棟と教室棟と食堂の位置関係が変わって、日本とはスケールの違うだだっ広い大学の敷地内を徒歩でせっせと移動した。 時差ボケで早く目が覚めてしまって朝食を摂りに歩く…

【湧】人間の自然能力No7

竹居 結局文化というものは、人聞かやりやすいようにとか楽なようにといつもそういう方向で発達しているわけですよね。それが生命という視点から考えると、かなりマイナスになっているのです。今村 そうですね。先ほど最も住みにくい家ということを言われま…

【湧】人間の自然能力_No6

社会の通念や価値観、知識や情報によってがんじがらめになり、自然な自分を取り戻すことによってしか、人間の再生、地球の再生はあり得ない。 「人間の自然能力」と題し、特に体に焦点を当てて考えてみました。既成の概念に最も左右されがちな意識から解放さ…

【紅露工房便り】2羽のニワトリ ~西表島より~

こんにちは。 こちらは夏らしい天気が続いています。日差しは強いですが、一歩緑の中に入ると日陰は涼しく、風が気持ちが良いです。 25、26日は、稲の収穫が終わり豊作を神に感謝する豊年祭(プリヨイ、2日目アサヨイ)が執り行われます。(この記事を…

【ポエタロ:覚和歌子】「さなぎ」ショートショート・エッセイ

ポエタロが売れ出して、いろいろなリーディングレポが届くようになった。 「さなぎ」は、将来に具体的な夢を描いている(特に若い)人たちがよく引き当てるようだ。 <まだまだだよ、もうちょっと熟成しよう>と言われたら、 若い頃の私なら自分が否定されたよう…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No11_風の話をしよう。風のように速い緑ターラの話をしよう。

願えば、風は吹く。窓を開ければ風は吹きこむ。願うということは、心の窓を開けるということです。自分ばかりに意識が向かっていると、窓を開けるということも忘れてしまい心に新鮮な空気が流れてきません。そういう状態が続くと酸欠です。ときとしてぎりぎ…