地湧社『湧』<blog magazine>

地湧社の読み物、情報を発信するWebマガジン

【ポエタロ:覚和歌子】「線」ショートショート・エッセイ 

現代詩の領域から見ればポップスの世界で作詞の仕事をする私はよそ者なのだと思う。 自由詩:作詞の仕事比率は6:4ぐらい。 一方音楽業界からは「千と千尋」主題歌作詞のイメージのせいか恋愛の詞を書かない作詞家だと思われている。 恋愛詞:それ以外の詞の比…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_13

リベラルアーツ大学で西洋流の批判的思考、論理的思考を学び、西洋哲学を専攻した私がインドの智慧に見出したものは何だったのか?それはサルトルやハイデガーなどの西洋の実存主義哲学、また現象学が目指していた世界の、完成した姿だったと言えるでしょう…

【湧】ネイティブ・ピープル

アメリカのアリゾナ州には、古くからナバホやホピと呼ばれる部族が生活を営んでいる。近ごろ心ある人は、このような部族の人々をネイティブ・ピープルと呼び、人類の未来にとって大切な存在であるという認識を深くしている。 私は、この部族の地の広い草原や…

【チベット:永沢哲】No5_自然なプロセスに内在する智慧 ~植物昏睡状態の人とのコミュニケーション~

自然智というテーマに関連して、いま僕はアーノルドーミンデルというプロセス指向心理学の人にとても興味を持っています。ミンデルの仕事の一つに、「コーマ」という植物昏睡状態の人とのコミュニケーションを扱ったものがあります。植物状態の人とは言語に…

【紅露工房便り】稲刈り ~西表島より~

こんにちは。 西表島はそろそろ梅雨明けの頃です。 工房の田んぼは、稲刈りの日を迎えました。すべて手刈りで、一束一束カマで稲を刈ります。 金星さんの魂がこもった稲穂は黄金に輝いています。刈り取られた稲を束にして積み上げ、明日から脱穀の作業が始ま…

【緊急情報】日経新聞に”アネサラ シネウプソロ アイヌ”が紹介されました

2019/6/20の日経新聞朝刊最終面で、「母が語ったアイヌの心」と題して、遠山サキさんから聞き取り、アネサラシネウプソロをまとめた弓野恵子さんが特集されています。 アネサラ シネウプソロ アイヌとして生きた遠山サキの生涯 作者: 遠山サキ,弓野恵子 出版…

【湧】創造的贈り物

メアリーはクリスマスが近づいたので、友だちのスージーに何を贈ろうかと悩んでいた。だってスージーは欲しいものは何でも持っているんだから。そこでメアリーはアフリカの難民にスージーの名前で豚を一頭送ることを思いついた。このアイディアはたちまちブ…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No7_水に心を映すとき。

はじめには、瀧のような激しさのなかにあるが なかほどでは、ガンジスの流れのようにゆったりとおだやかに 終わりには、広大無辺な海となる その海で、息子と母の光はひとつに溶けあう 前回はこの4行の詩で終わりました。ここには行を始めたばかりの心のあり…

【ポエタロ:覚和歌子】「火」ショートショート・エッセイ 

バリ島のケチャックダンスでは、炎を真ん中に60人からの男たちが車座になって蛙(別説では猿)の鳴き声で唱和する。 ダンスの終盤、若鹿の小道具を背負った男が裸足で炎を蹴散らす。 熱さを感じないのはトランス状態になっているからだという。 さぞや事後の心…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_12

私の最初の行き先はインドに決まっていました。このときから既に4年半前、大学一年生の夏休みの2013年7月に、人生ではじめて私はインドを訪れていました。そして一ヶ月半の滞在の終わりが近づいていたとき、私の人生を根底から変えた事件が起こりまし…

【湧】自然を守る道

山梨県の三ツ峠は優美な富士山を眺められる絶好の場所である。そこで古くから山小屋を営む中村璋さんは、自然に対する独特の愛情の持ち主であると聞いて訪ねた。そして中村さんが撮った山の草花のスライドをたくさん見せてもらいながら、大変ショッキングな…

【チベット:永沢哲】No4_自然なプロセスに内在する智慧 ~自分を使いきって死ぬ~

これから超高齢化社会になっていくわけですが、あと三年もたつと日本は世界一の高齢化社会になると言われています。福祉の制度開題が議論されていて、社会的な選択としてそれはやっていったほうがいいんだけれども、いくら制度を整えても追いつかない問題と…

【ポエタロ:覚和歌子】「すきま」ショートショート・エッセイ 

いっとき「すきま(=ニッチ)詩人」と呼ばれていた。 詩人が普通ならあまりやらないことをやってばかりいたからだ。 例えば、物語詩とその朗読アリア付き舞台化。 スチール写真で長編映画作り。 おひとりさま連詩。 ポエムタロットカード。 メジャーとポピュ…

【湧】北京の哲学者

北京で三人の哲学者と楽しい懇談のひとときをもつことができた。日本の文化に多大な影響を与えてきた中国五千年の文化の一つの頂点として、老子の思想をできるだけ純粋な形で学びたいという長年の念願の第一歩がかなえられた。 この哲学者たちは、とくに老子…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No6_地水火風空は、どこでもドア。5つの扉を開けると、そこには?

レオナルド・ダヴィンチが水辺に出かけては多くの「水のスケッチ」を残した、というのは有名な話です。自然界の摂理、原理原則、それを「水」を通してつかみ取ろうとした。流れる水の一瞬一瞬、渦巻く水の勢いの激しさや中心と周辺の関係、たとえばそうした…

【ポエタロ:覚和歌子】「口紅」ショートショート・エッセイ 

真っ赤なルージュは飲食時も接吻時にも着替えのときにも明らかに不便。 結婚式にも入社式にも成人式にもほぼ相応しくないし、真冬の唇が乾くときにも真夏の海で泳ぐときにも役に立たないどころか、崩れたときのややこしさはほとんど取り返しがつかない。 濃…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_11

それから四ヶ月後、私は投資会社を辞めていました。会社では労働環境、待遇、上司にも恵まれ、物質主義的な世界に関する経験と知識は日毎に深まり、表面的には辞める理由はどこにもありませんでした。私の生活は満たされていたものでした。就業からしばらく…

【チベット:永沢哲】No3_自然なプロセスに内在する智慧 ~身体構造の違いは発想の違いにも現れる~

野口整体の体癖論もとてもおもしろいものです。人によって体の形とか運動の仕方に現れてくる身体的な特性とか。エネルギーの特性の違いがあります。昔から人相学などがあり、今でもジプシーとかカバラの知恵として実践されています。マージナルな(境界の)…

【湧】後始末

この夏は全国的に大雨の涼しい日が続いたが、アメリカでは逆に猛暑の干ばつで農作物がとれなくなっており、今年は地球規模の異常気象だという。北半球の気圧配置をみると、ちょうど北極を挟んでシーソーがアンバランスになっているような状態にある。しかし…

【紅露工房便り】ブーの採取 ~西表島より~

こんにちは。 先日苧麻の糸を取り出しました。 苧麻はここではブー、芭蕉はウーと呼びます。 水に浸した茎から繊維を取り出します。 約50日で育つブーは古くから生活の中で利用されている素材です。 村のツカサ(神司様)の白い打掛はブーでできており、ま…

【湧】安全指南書

海上自衛隊の潜水艦との衝突による遊漁船転覆沈没事故は、多くの犠牲者を出す大惨事となった。事故原因については、順次明らかにされていくであろうが、この事故は我が国の民主化のレベルの低さを如実にあらわした事件であると思う。横切れると思って回避行…

【チベッタン・ヒーリング:梅野泉】No5_生と死はひとつらなりのいのちの風景

いのちとは五大元素が意識とともに織りなす絶え間ない変化そのもの山や谷、海や川、空や雲、乾いた大地や砂漠、草原や森吹き抜ける風、大地を潤す雨、暑さ、寒さ、四季折々の変化のようにいのちは自然界そのものを映す鏡のようその豊かさ、荒らしさ、穏やか…

【ポエタロ:覚和歌子】「扉」ショートショート・エッセイ 

ずいぶん昔、慌てて開けた玄関扉の角で、待っていた叔母の右足親指を怪我させてしまったことがある。 叔母は裸足のサンダル履きで、明くる日テニスの試合に出場することになっていた。 「いたたたったったっ」とケンケンした叔母の苦しみよう。 試合の結果は…

【コウ】スピリチュアルと知性主義_10

リベラルアーツ大学での学びはたしかに知性を鋭く、その働きを旺盛にしました。しかし、確固とした信条があってはじめて、知性は真価を発揮します。前提を疑い、構造を露わにする知性はいかようにも使える道具にしか過ぎず、信条が脆ければ、旺盛な知性は持…

【チベット:永沢哲】No2_自然なプロセスに内在する智慧 ~心の解放につながる身体の動き~

野口晴哉は、人間はもともと悟っているのだといいます。この悟っている状態が、天心です。自然解放の状態において、 僕らの心は最初から悟っている。ところが。いろいろな形でそれを覆い隠してしまっている。だからそれらを取ってしまう。解き放って、心をも…

【coffee break:お題】職種と組織の適合性 ② ~保守とリベラルにおける決断~

次に「決断」となる。私は3社を渡り歩いたが、組織の違いとはこんなに違うものかと思った。皆さんは組織に「保守」と「リベラル」というものがあると意識したことはあるだろうか。転職もせずに、一本やりでその組織に属することで一生を終える方もいらっし…

【紅露工房便り】シコマ ~西表島より~

こんにちは。 八重山地方では、日本一早い米の収穫が始まりました。 工房の田んぼでも、初穂がたわわに実っています。昨日、昭子さんの住む祖納村では五百年に渡って受け継がれている節目の祭事儀礼の一つ、シコマが執り行われました。朝早くに各田んぼから…

【湧】日本国憲法の時代

~日本の誇る憲法~ 先日、鹿児島の盛泰寛さんという方から、日本の憲法の条文を思い切って並べ替えをして再編した、カセットテープがとどけられた。それを聴いて、憲法の条文がこんなに心に響くものであったのかと改めておどろいた。それは何故だろう。盛さん…

【湧】自らが変わる ※梅野さんからのお知らせがあります!

※事務局です。梅野さんのチベッタンヒーリングは諸事情により来週水曜日となります。本日は『湧』とさせていただきます。また、梅野さんからお知らせがあります。 お知らせ:6月9日(日)午後1時より3時30分鎌倉の友人のサロンで「チベット 精神の庭」と題す…

【ポエタロ:覚和歌子】「塩」ショートショート・エッセイ 

~ガッツの象徴?~ 「血と汗と涙の結晶」はよく考えてみると塩のことである。 努力はいつでもしょっぱいのである。 塩はいのちを支えるが、摂りすぎると血圧が上がる。 暮らしにおいては浄化の立役者だが、同じように見えても脳を巡らせつつカラダを冷やす上…